ボーナス時期は投資の好機?

「ボーナスで投資や貯蓄をする」ということもしっかり考えたい。

ボーナス時期になると雑誌や新聞で投資を特集する記事が目立つようになるが、それは、ボーナスという余裕資金を使って投資をしよう、ということであり、ボーナス時期が投資のタイミングとして適している、と言っているわけではない。

したがって、余裕資金が30万円あるからボーナスが出たら即、30万円を投資する、というのは必ずしも適切ではなく、30万円を「投資するお金として確保する」ことが大切なのである。

ボーナス時期に限らず、まとまった額を一度に投資してしまうと、高値で多く買ってしまう失敗をしてしまう危険性があり、その危険を避けるには、「少額ずつ、時期を分けて投資する」のが得策。急いで投資する必要はないし、むしろ危険なのだ。

とくに投資経験がない人、少ない人は、ボーナスをきっかけに投資を経験するというスタンスがオススメ。たとえば投資信託を1本、1万円で買い、値動きに慣れたり、その投資信託が気に入ったりしたら、投資額を増やしたり、積立購入(毎月、一定額で自動的に投資信託を買い付けてもらう)を検討するといい。

ボーナス額アップというムードがある中、しらけたことを言うようだが、せっかくのボーナスを上手く使うためにも、ボーナス依存度のチェック、また賢いボーナスの活用術をおさえておいていただきたい。

フリーライター 高橋晴美(たかはし・はるみ)
1989年よりライターとして活動。資産形成、投資信託、住宅ローン、保険、経済学などが主な執筆テーマ。