“預貯金なら安心”というわけではない
「投資を始めるきっかけは人それぞれだと思いますが、新年や新年度などの暦上の“区切り”のほか、ボーナスで、という人が多いですよ」
そう話すのは、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さん。金額に多少はあれど、給料以外にまとまったお金が入るボーナス。これを「投資に回してみよう」と思い立つ人が多いというわけだ。
「でも、初心者がいきなり大金を投資に使うのは危険です。投資信託(投信)の積み立てなどで、毎月少しずつ始めることをお勧めします」
少額の積み立てだと、すぐに資産が大きく増えるわけではないので物足りない、と思う人がいるかもしれないが「資産を預貯金で持っているよりいい」と深野さん。
投信は比較的低リスクの商品を選んでも、年間3~5%程度の利回りは期待できる。金利が下がっているのに物価が上昇している今、預貯金だと実質的に資産が目減りしてしまうことも考えられるが(図1)、投資すれば資産の目減りを防げるだけでなく、将来大きく増やせる可能性も出てくる。