冬のボーナスはどう使いましたか? 「もう、ほとんど残っていない」という人も多いのではないでしょうか。ファイナンシャルプランナーの藤川太さんによると「1億円貯まる人のボーナスの使い方には決定的な違いがある」といいます——。
ボーナスと書かれた木製ブロックの上にミニチュアカーとおもちゃの家
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お金持ちはボーナスにまったく手をつけない

会社員にとって、ボーナスは楽しみの一つではないでしょうか。多くの人が冬のボーナスを12月に受け取ったと思いますが、そのお金はいまどうなっていますか? 1億円が貯まる人は、ボーナスの使い方にも特徴があります。

そもそも1億円貯まるようなお金持ちには「節約家タイプ」と「投資家タイプ」「高年収タイプがあります」。

節約家タイプは、住居費や通信費などの固定費を見直して貯まる仕組みをつくっています。夫婦仲がよく協力し合いながら、貯蓄額を増やしています。また、夫婦共働きの場合には、夫か妻か、どちらか一方の収入で生活費を賄い、もう一方の収入は全額貯蓄に回しているパワーカップルもいます。

投資家タイプはあまり消費に興味を示しません。お金を使うくらいなら、1円でも多くを投資に回したいと思っています。金額にかかわらず、1円、10円であっても無駄遣いはしたくないのです。

高収入タイプには、いくつかのパターンがありますが、たとえば、積極的に自己投資して転職しながらキャリアップしていく人がいます。最近は、契約社員や派遣社員として働く人が増えて、そもそも正社員として働くことをあきらめてしまう人が多いのですが、それでは高収入は望めません。

働いて貯めたお金を自分に投資して知識、経験を積んだり、資格取得をしていきます。契約社員から正社員、中小企業から大企業、あるいは国内企業から外資系企業へとより高収入が得られる舞台を目指します。あるいは副業でチャレンジしながら、起業を目指す人もいます。もちろん簡単なことではありませんが、チャレンジしなければチャンスはつかめません。

このうち、節約家タイプと投資家タイプはボーナスにはまったく手をつけず、全額を貯蓄や投資に回している人が多いのです。

冬のボーナスが「ほとんどなくなってしまった」「行き先が決まっている」という人は、1億円が貯まるどころか、家計が破綻しかねません。コロナ禍では、それを思い知らされた人も多いのではないでしょうか。

ボーナスがすぐになくなってしまう人の多くは、月々の赤字補塡ほてんに使っています。毎月の家計が赤字で、それが徐々に積みあがっていき、ボーナスを受け取った時に赤字を相殺して何とか生活を維持している形です。