3万世帯以上の家計相談にのってきた藤川太さんによると、お金が貯まらない人には共通した口癖があるそうです。藤川さんは「ある言葉を発している人は貧乏スパイラルに巻き込まれ、気づかないうちに破産の道をまっしぐらに進んでしまうこともあります」といいます――。
会議を持つアジアのビジネスパーソン
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貧乏神に住み着かれた人の末路

数多くの家計相談に応じていると、お金が貯まる人、貯まらない人の共通点が見えてきます。その1つが口癖です。私が家計の見直しを提案したときに、お金が貯まらない人からはネガティブな反応が返ってくることが少なくありません。

ネガティブな言葉を発すると、なぜお金が貯まらないのでしょうか。それは、貧乏神に好かれてしまうからではないでしょうか。私はこれまで、貧乏神に住み着かれて、お金に苦労している人を数多く見てきました。

不思議なもので、いったん貧乏神に住み着かれると、その状況から抜け出せなくなってしまいます。私はそれを「貧乏スパイラル」と呼んでいます。ただ、本人には自覚症状がなく、知らない間に破産の道をまっしぐらに進んでしまうこともあります。

2種類の家計相談

そもそも家計相談は大きく2つの種類に分かれます。1つは「困った家計の状態」から抜け出すための相談で、もう1つは「よりよい家計」にするための相談です。貧乏スパイラルに陥りやすいのは、前者の相談です。

わざわざ相談料を支払ってきてくださるのですから、ご本人にも「何とかしたい」との思いがあるはずです。しかし、解決策を提案すると「それはできない」「難しい」といった否定的な言葉が返ってきます。貧乏神はこのようなネガティブな言葉が大好きです。そしてネガティブな言葉ばかり発する人をどんどん集めます。気が付けば、あなたの周りは同じようにネガティブな言葉を発する人ばかりになってしまいます。