住宅ローンのボーナス払いも利用しない

しかし、コロナ禍で企業業績が悪化して、「ボーナスがほとんどなくなってしまった」という人も少なくないでしょう。本来、ボーナスは企業の業績によって増えたり、減ったりするものですが、多くの企業、とくに大企業では「年間○カ月」との目安があり実質的に生活給として払われてきた歴史があるので、ボーナスを当てにして消費してしまいがちです。

今回も、ボーナスを当てにして買い物をしていた人や住宅ローンのボーナス払いを利用していた人は、ボーナスの減額でピンチに陥ったはずです。

一方で1億円貯まる人は、生活費は毎月の収入の中でやりくりしていますから、ボーナスはプラスαの収入になります。景気が悪くなって、ボーナスが予定よりも減ったとしても、家計への影響は最低限に抑えることができます。

「ボーナスで旅行」は問題なし。その理由は

私のところに家計相談にやってくる人も、ボーナスに手をつけている人は2、3割しかいません。残り人たちはまったくボーナスを使っていませんし、住宅ローンのボーナス払いも利用していないのです。

なかには、旅行などの費用として使っている人もいますが、それは問題ありません。ボーナスが減ってしまったら、旅行を取りやめにすればいいだけです。しかし、先行して消費したものをボーナス払いにしたり、住宅ローンのボーナス払いを利用していたりすると、どんなにボーナスが減っても支払いを止めることはできません。ボーナスを使うなら、実際に受け取ってから金額に見合った消費をすればいいのです。

スーツケースの準備
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