「偉人は最初から偉人だったわけではありません。大切に育てた親がいたんです」と語るのは偉人研究家の真山知幸さん。特に“親の言葉”が偉人たちに大きな影響を与えたといいます。
古今東西の「偉人たち」の才能を開花させたものとは
偉人研究家として、多くの偉人の過去について研究してきました。無名だった時代から偉人たちは、いかにして偉人になったのか――。エピソードを調べる際に、必ず注目するのが「親子関係」です。
親はどんな仕事をしていたのか。どのような家庭教育を受けて育ったのか。そこでわかったのが、親子関係が偉人の人生に及ぼした影響は大きいということです。古今東西でライフスタイルが違うにしろ、そこだけは共通していると断言できるでしょう。
偉人たちもそこに自覚があるのか、偉人の自伝を読んでいると、親と暮らした幼少期のエピソードについて詳細に書かれていることが多いです。
たとえば喜劇王チャールズ・チャップリン。基本的に苦労人が多い偉人たちですが、その中でも群を抜いて貧しい育ちです。離婚して出ていったお父さんは役者、お母さんは歌手だったのですが、一時はあまりの極貧さに孤児院に入ります。が、そのあとチャップリンを迎えに行って一緒に暮らしたお母さんは息子に愛情を惜しみなく与えます。たとえば本を読むときには、登場人物になりきって歌いながら演じ、貧乏からチャップリンの体が汚れていたときでも「どんなに汚くてもいいわよ。本当にかわいいおまえなのだから」とやさしく肯定するなど、お金はないものの、あたたかく笑いに溢れた時間を親子で過ごしたそうです。その関係性の中で、自分も、人を笑顔にできる喜劇役者になろうとチャップリンは決意していて、恵まれない生い立ちでも、劣等感を持つことなく、才能を開花させ大成しています。
※本稿は、『プレジデントFamily2026夏号』の一部を再編集したものです。


