「次の天皇は愛子さま」

養子制度への反発が強い一方で、先の皇室典範改正後も「愛子天皇」待望論はますます高まっている。強気だった高市早苗首相が自身のXへの長文投稿(9月5日)で「女性天皇への道は閉ざしていない」と釈明しなければならなかったほどだ。その高まりの理由は何か。

つきつめると、今の天皇陛下が体現しておられる「国民と苦楽を共にする」「人々の気持ちに寄り添う」という皇室の高貴な精神・気風を、誰よりも確かに次の時代に受け継げるのは直系の皇女でいらっしゃる敬宮としのみや(愛子内親王)殿下だから、という一点に尽きるだろう。

これについては、元皇族としてのご経験をお持ちで、いわゆる旧宮家系民間人の長老の久邇くに朝宏氏(上皇陛下の従弟にあたる)の発言が的を射ている(『女性自身』7月21日号)。

「私は、愛子さま以外に天皇になる方が思い浮かびません。たとえ女子であっても、皇位は天皇皇后両陛下のお子さまが継がれるのが正当だと思います」
「私は次の天皇は愛子さましかいらっしゃらないと思います。愛子さまは天皇にふさわしい雰囲気、資質をお持ちになっていると考えるからです」
紀子さまにお祝いのあいさつをするため、赤坂御用地に入られる愛子さま。2026年9月11日午前、東京・元赤坂(代表撮影)
写真提供=共同通信社
紀子さまにお祝いのあいさつをするため、赤坂御用地に入られる愛子さま。2026年9月11日午前、東京・元赤坂(代表撮影)

皇室の方々も養子制度に違和感

皇室の方々も、婚姻も介さずに「赤の他人」を皇室に入れようとする、養子制度への違和感が強いようだ。

小泉純一郎内閣当時、保守派の論者から旧宮家系民間男性の皇籍取得案が主張されたことに対して、上皇陛下は「なぜ、そのような議論になるのか……」と困惑されていたらしい(『文藝春秋』7月号)。

あるいは、高市政権下で養子案が急浮上すると「皇室の方々からは戸惑いの声も聞かれた」という。「政府の有識者ヒアリングでは、次世代で唯一の皇位継承者である悠仁さまを支えるためにも、早期に養子皇族を迎えるべきだとの意見も出たが、秋篠宮家に近い関係者は『そのようなことを望むお考えは聞いたことがない』と口をそろえる」(「朝日新聞」7月18日付)。

私自身、宮内庁内部に深い人脈を持つ人から、宮内庁に対して「養子の該当者探しについて積極的に動くことを望まない」という意思が皇族方から示されている、との情報を得ている。

「国民の理解」は得られない

そもそも、小泉内閣の時の有識者会議報告書(平成17年[2005年]11月)で、養子案は「国民の理解と支持、安定性、伝統のいずれの視点から見ても問題点があり、採用することは極めて困難である」と結論づけられていた。つまり「国民の理解が得られない」などとして、明確に排除されていたのだ。

天皇陛下がオランダ・ベルギーをご歴訪される前の記者会見(6月11日)で「皇族数の確保の在り方についての議論においても、国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」とおっしゃった。これは当然、先の報告書を踏まえておられると理解すべきだ。

憲法上、制約されたお立場の中で、養子案をほとんど名指しで拒否されたに等しい。