店舗を増やすより、既存店を広げて売り上げを伸ばす

例えば、2位のしまむらはこれまで地方・郊外店ばかり出店してきたが、今後手薄な大都市都心店への出店を強化することをすでに表明している。その一つが、先日発表されたスーパー「サミット」系列の衣料・生活用品店「コルモピア」の買い取りだ。「コルモピア」21店舗の多くは都心にあるためで、これを「しまむら」に換えることで都心への出店を果たすという目的がある。

郊外店が多いしまむら
郊外店が多いしまむら(写真=Kinki_explorer/CC-BY-SA-3.0-migrated-with-disclaimers/Wikimedia Commons)

一方のユニクロは地方・郊外店もそれなりに充実しているばかりでなく、大都市都心店もすでに十分と言えるほど出店している。これ以上、わざわざ新規出店しなければならない立地はあまり残っていない。そうなると、現在の都心店をグローバル旗艦店に拡大増床するというのは、残り少ない未出店地をひねり出すことなく、売上高を手っ取り早く拡大したいという柳井イズムに最も適っている。

ユニクロはグローバル旗艦店を現在の10店舗から20店舗に倍増させる計画である。グローバル旗艦店は超大型店だから、既存都心店は売り場面積を拡大することになり、同時に売上高も増やすという計画だろう。

旗艦店ならではの「マネキン買い」の誘発

ところで、単純に店舗面積を増やせば売り上げも増えるという構図は成立するのか。

現在のユニクロは「ライフスタイルウェア」を掲げており、ライフスタイルのあらゆるシーンに適合した衣料品と周辺のグッズ類をコーディネイト提案する姿勢に変わっている。かつては「優良な部品」として洋服を単品販売していたユニクロは、例えば家にいる時ならこのシャツとパンツ、運動をする時ならこの速乾シャツと短パン――といったように、ライフスタイルすべてに対応したコーディネイトをトータル提案するブランドへと変わった、または変わろうとしている。

ユニクロ
写真=iStock.com/tang90246
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拡大増床してグローバル旗艦店になると、売り場面積も増えるため、売り場に置くことのできるマネキンの数も増える。マネキンの数が増えれば増えるほど、コーディネイト提案もしやすくなり、いわゆる「マネキン買い」をさせやすくなる。コーディネイト提案を増やすことは、それだけ数多くのライフスタイルに適したトータルコーディネイトを提案できるということになり、「ライフスタイルウェア」というユニクロの看板に沿った訴求につながる。