ジーユーは「カラフル・ポップ・若者向け」で差別化

余談だが、同じファーストリテイリングが展開するジーユーとの棲み分けについても一層進むと見ている。ジーユーの商品は、2020年代に入ってから、色合いが黒やベージュを基調としたベーシックなものが主体となり、ユニクロ商品との区別ができにくくなっていた。区別できていたのは商品価格くらいになってしまっていたように感じる。

しかし、今秋冬物からイタリアのラグジュアリーブランド「マルニ」でクリエイティブディレクターを務めたフランシスコ・リッソ氏がジーユーの同職に就任することが発表された。すでにリッソ氏が監修した秋冬物の一部がジーユーの店頭に並んでいるが、近年のジーユーではあまり無かったオレンジや水色などの鮮やかな色合いの柄物が増えており、ユニクロ商品との見分けも付きやすくなっている。

これが売れるのかどうかは今の段階では不明だが、「ベーシックなライフスタイルウェア」を掲げるユニクロに対して、「カラフルでポップな若者向けカジュアル」のジーユーというスタンスが明確化され、ジーユー独自の顧客層を築ける可能性は高まっていると感じられる。

カラフルな色合いのアイテムに力を入れ始めたGUの秋冬コレクション
カラフルな色合いのアイテムに力を入れ始めたGUの秋冬コレクション(プレスリリースより)

中小アパレルにとっては冬の時代

ライフスタイルウェアのユニクロ、手薄だった都心へ積極的に出店を開始したしまむら、鮮やかな色柄使いでユニクロとの棲み分けを明確化したジーユー――と各ブランドともそれぞれ強化策を打ち出しており、ユニクロを筆頭とした大手のアパレル小売市場の寡占化は今後当分の間続くことになるだろうと思われる。それぞれ強化策を明確化した大手の寡占化は、短期的には一層強まる気配すら感じている。

個性派を自任する中小ブランドにとってはなかなか業績を拡大しにくい時代は当分続くと思われるから、これまで以上の「売る工夫」が強く求められることになるだろう。

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