クオータ制は問題あり
ただ、最近よく聞くクオータ制(女性管理職を30%にするなどの数値目標)に代表されるような、女性の評価や出世に下駄をはかせる動きは、いかがなものでしょうか。
今、ある組織が政府にこんな提言をしています。
まずぶち上げたのが、女性社員は入社5年以内にリーダーに登用せよというプランです。
女性が、妊娠・出産などを経験する前に、3つの部署をジョブローテーションさせて、経験の幅を広げ、実績を作らせろ。仕事の面白さを味わい、リーダーシップを獲得する訓練をせよ。
そして女性社員は30代になると出産を経験し育休や短時間勤務制度を取得してキャリアが停滞する人が多いから、管理職登用の選抜から落とさぬよう、約2年分の仕事を1モジュールとして区切りとし、5モジュール経験した女性社員は基本、全員、管理職に登用せよ、というのです。
つまり、女だったら全員、入社5年で主任か係長にあげろ、合計して10年働いた者は課長以上にしろ、と言っているのです。
仮に、こんな究極の“不正出世”がまかり通ってしまっては、「頑張るものは報われる」という評価の前提が崩れ、会社のモラルはみるみるうちに瓦解してしまうでしょう。
また、えこひいきされた女性陣は、不遇をかこつ男性社員から、どんな復讐をされるかもわかりません。