体臭に思い悩みすぎないで
最後に、体臭に悩む方にお伝えしておきたいことがあります。ご自身が思い悩むほど、におっていない可能性もある、ということです。
私は以前、心療内科の外来を担当していたことがあります。そこで感じたのは、ニオイが気になるという方ほど、実際には周りはその方のニオイに気づいていないケースが意外と多い、ということでした。ニオイがしないのにご本人だけが深刻に思い悩んでいる。そういう患者さんもいらっしゃいます。
もちろん、ニオイに注意していただくことはエチケットとして大事ですが、このような考え方も押さえていただければと思います。
まとめると、体臭の対策はとてもシンプルです。朝、1分シャワーを浴びる。この習慣だけで、夕方までニオイは抑えられます。一つだけ気をつけるなら、温度です。暑いと冷水で流したくなりますが、皮脂は冷たい水だと硬くなって落ちにくい。ニオイ対策という点では、夏でも41度くらいのお湯でさっと流すのが正解です。
(参考文献)
(*1)東京ガス「『朝シャワーの体臭予防効果』~朝1分シャワーを浴びれば、体臭予防につながる~」
(*2)ファインバブルと紫外線の組み合わせによる直接的なオゾン水作製と活性酸素種への変換による革新的殺菌技術開発(早坂信哉, 秦 隆志 他. JST A-STEP. 2021)
(*3)Microorganisms. 2020; 8(11):1634.
(*4)J Wound Ostomy Continence Nurs. 2008;35(1):84-90.
温泉療法専門医、博士(医学)。浜松医科大学医学部准教授、大東文化大学スポーツ・健康科学部教授、東京都市大学人間科学部教授などを経て、現職。公益財団法人中央温泉研究所理事、一般社団法人日本銭湯文化協会理事、一般社団法人日本温泉気候物理医学会理事、日本入浴協会理事。著書に『入浴 それは、世界一簡単な健康習慣』(アスコム)ほか。メディア出演も多数。環境省の「新・湯治効果測定調査プロジェクト」の調査の研究責任者を務める。