「ゴシゴシ洗う」のはおすすめしない
また、実験的に証明されているわけではありませんが、「洗いすぎ」には注意が必要と言えます。
皮膚の表面には常在菌という、いわばよい働きをする菌がいます。石鹸やボディソープで極端に洗いすぎると、この常在菌まで取り除かれてしまい、菌のバランスが変わってしまう可能性があります(*3)。
その結果、かえってニオイが出やすくなることも考えられます。
前述の研究も、石鹸をつけずにお湯だけで洗うという前提でした。石鹸でゴシゴシこすると、皮膚のバリア機能が弱くなり、ニオイが出やすくなったり、肌が荒れて痒みが出たりする可能性があります(*4)。
ですから、1日に何回もシャワーを浴びるのはいいのですが、その都度石鹸でゴシゴシ洗うのはおすすめしません。日中のシャワーは「お湯で流すだけ」を基本としてください。また、粗めのナイロンタオルで体をこするのも、角層を無理に剥がしてしまうので、かゆみや皮膚の乾燥につながります。
泡で優しくなでる、汚れを吸うイメージで
先も出ましたが、ナイロンタオルは、体を洗う、こするためではなく、石鹸を泡立てるために使ってほしいのです。よく泡立てた石鹸を手にとり、優しく泡でなでる。汚れを物理的にこすり落とすのではなく、泡で吸着させるイメージです。
理想は、手のひらに乗せてひっくり返しても落ちないくらいのしっかりした泡。それを皮膚に乗せて、汚れや皮脂を吸着させます。泡を乗せたら長く待つ必要はなく、さっと流してしまって大丈夫です。
そして、シャワーを当てるべきなのは、皮脂が出やすい部分です。脇の下、お尻、顔、頭、そして背中や胸の中心部分。こうした皮脂の多いところはお湯をしっかり浴びていただく。逆に、手足の末端や腕などは、それほど神経質に洗わなくてもかまいません。
また、ボディソープには、消臭効果やニオイを防ぐ効果をうたった製品もありますので、気になる方は使ってもいいでしょう。ただ、頻繁に石鹸を使いたいなら、セラミドなどの保湿成分が入ったものがおすすめです。何度洗っても肌がガサガサになりにくいからです。
とはいえ、先ほどお話ししたように、洗いすぎは常在菌のバランスを崩しかねません。ですから、そもそも石鹸はそんなに頻繁に使わなくていい、というのが私の考えです。体臭対策としては、シャワーのお湯で流すだけで十分だと考えています。