妻のイベント参加が出世に影響
余暇の地域生活でも、企業ぐるみの企画へと参加しなければならなかった。
これも企業共同体の一体感を強めることが目的である。その際、妻たちが積極的に動員された。しかもそうした企業の地域イベントへの参加は、なんと夫の査定の対象となる。
「妻がハイキングに参加するかどうか」が出世に影響した。同じく『妻たちの企業戦争』では、そうした様子が次のように描写されている。
「半強制的な行事が多いこというたら、もうめちゃめちゃですわ」
(『妻たちの企業戦争』134~135頁)
人事部が「夫の代理パパ」を用意
こうして男性の余暇・地域の人間関係も企業関係者ばかりになっていくのだが、そもそも妻たちは男性の会社の都合で、全国転勤で住む場所も変わる。そうすると、地元には知り合いがおらず、休日も好きなことができるわけではない。ますます夫のケアと会社が用意するイベントだけが生活のすべてになっていく。
極めつきは、海外単身赴任のために、人事部が「代理パパ」を用意し、運動会など学校行事に父親に代わって参加するということもあったほどだ。
(『妻たちの企業戦争』210頁)