老化を促進させたくないならタンパク質を摂る
AGEの要因となるもうひとつの物質はタンパク質ですが、糖質と違って食べる量を減らすのはよくありません。タンパク質は筋肉、内臓、骨、皮膚、髪の毛、血液、酵素など、体のあらゆるものの構成要素だかららです。
そのため、タンパク質が不足すると老化が進んでしまいます。
例えば、筋肉が落ちて動きが遅くなったり、姿勢が悪くなったりします。コラーゲンに影響が出て肌がたるむこともありますし、動脈硬化や骨粗しょう症も進むこともあります。神経伝達物質の働きが悪くなって記憶力や集中力が損なわれ認知症に近づいてしまうこともあります。抗酸化の機能が落ちたり、血糖値を調整する機能が落ちたりもします。
体のあらゆるものの構成要素ですから、タンパク質が不足すると、こうした老化現象を促進してしまう可能性があるのです。
タンパク質不足の悪影響は老化だけではありません。免疫力が低下して感染症にかかりやすくなり、筋肉が落ちて寝たきりのリスクを高め、睡眠に障害が出てうつ病になることもあります。
タンパク質を多く含む食べ物は不足しないよう、しっかり食べましょう。
肉より魚を選べば、良質な油も摂れる
AGE対策としては、肉よりも魚を選ぶようにしましょう。食べ物自体に含まれているAGE含有量は魚より肉に多いですし、脳を活性化させる油(EPA、DHA)が豊富なので、認知症予防にも役立ちます。
あまりこまかいことを気にし過ぎると、何を食べていいのかわからなくなってしまうでしょうから、肉よりは魚、揚げ物や焼き物よりは蒸し物や煮物、味つけは甘辛いものよりも塩味を選ぶと覚えておくといいでしょう。
1979年、北海道大学医学部卒業。地域医療に従事した後、ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで、糖尿病合併症の原因として注目されているAGEの研究を約5年間行う。この間、血中AGEの測定法を世界で初めて開発し、「The New England Journal of Medicine」「Science」「THE LANCET」等のトップジャーナルにAGEに関する論文を筆頭著者として発表。1996年より北海道大学医学部講師、2000年より久留米大学医学部教授を歴任。 2003年より、糖尿病をはじめとする生活習慣病、肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開業。世界アンチエイジング学会に所属し、エイジングケアやダイエットの分野でも活躍、これまでに延べ20万人以上の患者を診ている。 著書に『医者が教える食事術 最強の教科書』(ダイヤモンド社)、『糖質オフのやせる作おき』(新星出版社)、『糖尿病専門医にまかせなさい』(文春文庫)、『日本人の9割が誤解している糖質制限』(ベスト新書)、『人間ドックの9割は間違い』(幻冬舎新書)他、多数。 雑誌、テレビにも出演多数。
