歌麿を生み出した鳥山石燕と北尾重政という2人の師匠
石燕の門からは歌麿だけでなく戯作者・浮世絵師の恋川春町(演・岡山天音)もおりました。恋川春町は黄表紙(喜劇小説)『鸚鵡返文武二道』の作者として有名ですが、この作品で松平定信の文武奨励政策を風刺したとして、春町は幕府から出頭を命じられます。歌麿は石燕の「弟子」だったわけですが、歌麿にはもう1人の師匠がいたとされます。それが浮世絵師の北尾重政(1739〜1820)でした。
『古画備考』(江戸時代後期の画家・朝岡興禎による画人伝)の重政の項目には「石燕の弟子、喜多川歌麿ハ、弟子同前(同然)也」とあります。石燕は浮世絵ではなく、絵本や絵入俳諧本が活動の中心だったこともあり、浮世絵師・歌麿により大きな影響を与えたのは、浮世絵師の北尾重政だったのではとも言われているのです。重政は江戸小伝馬町の書肆・須原屋三郎兵衛の長男として生まれますが、独学で絵を学び、浮世絵師として美人画・風景画を残しました。
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