我慢やストレスの体への悪さを自分ごとにしていない
血圧を下げる、コレステロールを下げるというのは、脳出血とか虚血性心疾患の予防のためなのですが、少ない確率のもののために、一生懸命に塩分を控え、食べたいものを涙を飲んで我慢して、免疫力を落とした結果、ガンで死ぬ人が増え続けているのが現状なのです。
そんなわけで、世界でほぼ唯一、ガンで死ぬ人が増えてきたというおかしな話になっているのです。
我慢やストレスがいかに体に悪いかということを、ほとんどの人が知識としては知っていながら、自分ごととして考えていないのです。
ど根性主義者になるということは、体にも、精神にも、寿命にも悪いことなのです。
若いうちは、ストレスが積み重なると何が起こるかと言えばうつ病、自殺が圧倒的です。30代くらいまでは自殺が死因のトップを占めています。
ストレスは、若くして死ぬ原因のトップ、年をとってからガンで死ぬ原因のトップになっているのです。だから、できるだけストレスを減らした方がいいよということを私は強く言いたいのです。
会社の人間関係がストレスになっているのなら、転職すればいいではありませんか。昔と違って、転職への理解もずいぶん高まっています。
配偶者がストレスになっているのだったら、さっさと別れればいいと思います。昔に比べると、離婚へのハードルもずいぶん下がっているでしょう。
皆、我慢することがいいことだ、美徳だと思い込みすぎているのです。
60代からのダイエットは「する方が間違っている」
お酒とタバコは「やめよう」「減らそう」と思いながらなかなかできない人も多いのではないでしょうか。
お酒については、ほどほどの飲酒は歓迎です。楽しく飲んで明るい気持ちになれるのなら素晴らしいことだと思います。けれども、ひとりで飲むのだけは避けた方がいいでしょう。
なぜなら、ひとり酒はネガティブなことを考えてしまうことが多いからです。飲みすぎだと思っても、止めてくれる人もいません。
高齢になってアルコール依存症になる人は少なくありません。外に出かけて、誰かと一緒に楽しい時間を過ごしながら飲むことをおすすめします。
タバコはもちろん吸わないに越したことはないのですが、60歳を過ぎたらもうやめなくてもいいのではないかと私は考えます。
65歳から69歳の老人ホームの入居者を対象に、タバコを吸う人と吸わない人で10年後の死亡率を比べた調査があるのですが、ほとんど差は認められなかったそうです。
肺気腫になって苦しくて仕方ないということがない限り、今になってやめたところで大きな違いはなさそうです。
60代からのダイエットは、「する方が間違っている」と力説します。小太りの方が長生きして健康という報告もあります。太っていると気にしている人の多くは、危険な肥満ではないのです。それより、栄養が摂れていないことの方がずっと健康に悪いのです。
もし、命を縮めてもスリムでいたいというのなら、無理なダイエットをどんどん重ねてください。年をとっても若々しく健康でいたいと考えたら、もはやダイエットなどしている場合ではないのです。