野菜と向き合う絶好のチャンス
背景のひとつとして考えられるのは、先が見えずに長引くコロナ禍です。
ひと頃の厳戒態勢はようやく緩んできたものの、巣ごもり生活を余儀なくされたり、外食を控えたりする中で、自宅で酒浸りになったり、野菜をあまり食べずにインスタント食品などに偏る食生活を続けたりした人も多いでしょう。そんな人は要注意です。
気づかぬうちに壊血病や脚気になりかかっている恐れがあります。
でも、コロナ禍は逆に好機でもあったのかもしれません。
家にいることを強いられるようなときこそ、野菜と向き合う絶好のチャンスなのです。
外食では野菜は摂りづらいのが現実ですが、「家メシ」なら、食材に何を使うかも、そのバランスも思いのままです。ぜひこの機会に、野菜を深く知り、それをおいしく食べる術を身につけましょう。それによって、思わぬ病気から逃れることもできるのです。
もちろん、積極的に野菜を食べれば免疫力も高まり、新型コロナウィルスにも感染しにくくなります。その意味でも、野菜と向き合うべきなのは今です。
これまで野菜が苦手だったという方も、野菜の重要性がよくわかり、野菜が大好きになっているはずです。
医学博士。1965年、兵庫県生まれ。京都府立医科大学卒業、同大学大学院医学研究科内科学専攻修了。アメリカがん学会(AACR)の正会員(Active Member)。DNAチップ技術を世界でほぼ初めて臨床医学に応用し、論文を発表した。人工透析患者の血液の遺伝子レベルでの評価法を開発し、国際特許を取得。著書に『日本人の遺伝子』(角川新書)など