「ただの外国好き」と評価されないために

就職活動では、面接官が自分の語学やコミュニケーションの力を理解しようとしないことや、留学経験を評価しないことに苛立ったりするかもしれませんが、就職活動中は、そうした気持ちは直隠ひたかくしにし、「ナイスガイ」として振舞うことをお勧めします。

「相手がわかろうとしていないのに、何がナイスガイだ⁉」と憤慨されるかもしれません。

しかし面接官が、あなたのことを「海外で仕事をしたいだけの人」「ただの外国好き」と評価し、それがあなたの評判となってしまったら、あまりにもったいない話です。

どのように会社に貢献したいか。そこであなたの海外経験なりが、どう役立つと考えるのか。これを熟考している印象を与えるようにしたいところです。

むしろ、あまり簡単に採用される会社だと、入社してからあなたが「この人から学びたい」と思う先輩などは少ないところかもしれません。

日本企業から海外業務がなくなることはありません。

活躍する人材は、今後も求められ続けますから、よく考えた上でTake it easy.でいきましょうと、お伝えしておきたいと思います。

松崎 久純(まつざき・ひさずみ)
サイドマン経営・代表

もともとグローバル人材育成を専門とする経営コンサルタントだが、近年は会社組織などに存在する「ハラスメントの行為者」のカウンセラーとしての業務が増加中。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科では、非常勤講師としてコミュニケーションに関連した科目を受け持っている。著書に『好きになられる能力 ライカビリティ』(光文社)『英語で学ぶトヨタ生産方式』(研究社)『英語で仕事をしたい人の必修14講』(慶應義塾大学出版会)など多数。