一緒に働いている人にも責任はある

「仕事、少しは慣れてきたかな」と尋ねたら、ネガティブな人は何と答えるでしょうか。

「いやっ、何というか、はぁ、まあ少しは……」

これは褒められた返答の仕方ではありません。

「はい。ありがとうございます。少しずつですが慣れてきました」

もう一つの五月病患者が、このように答えられるようになるかは、本人次第でもありますが、それは同時に、一緒に働いている先輩たちの責任でもあります。

ネガティブで否定的な後輩がいることで、対外的に恥ずかしい思いをする前に、またそれが「もう一つの五月病」と言っていられるうちに、対策を講じられるとよいでしょう。

松崎 久純(まつざき・ひさずみ)
サイドマン経営・代表

もともとグローバル人材育成を専門とする経営コンサルタントだが、近年は会社組織などに存在する「ハラスメントの行為者」のカウンセラーとしての業務が増加中。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科では、非常勤講師としてコミュニケーションに関連した科目を受け持っている。著書に『好きになられる能力 ライカビリティ』(光文社)『英語で学ぶトヨタ生産方式』(研究社)『英語で仕事をしたい人の必修14講』(慶應義塾大学出版会)など多数。