笑うこと以外でもエンドルフィンは出る

一緒に笑うことにはサルの毛づくろいと同じ効果があるようです。しかし1度に2人を超える人数の絆を強められるのが大きな違いです。よく考えてみると、「笑う」ことはグループ活動の1つだと言えます。独りで面白い映画を観ていても、他の人と観ている時ほどは笑わないのですから。

その後、笑うこと以外でもエンドルフィンが出ることがわかりました。悲しい映画にも同じ効果がありますし、グループで踊ったり歌ったり、一緒にトレーニングをすることでもエンドルフィンが出ることが判明しています。

ダンススタジオでヒップホップを踊るティーンエイジャー
写真=iStock.com/JackF
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群れから追い出されることは「死」となる

歴史上、群れから追い出されることは確実に死を意味しました。人間にとってグループはそれほど大事なので、なぜ脳が孤独を大きな危険だとみなすのかも理解出来ます。

長期間孤独でいると、脳は「何かあった時に誰も助けてくれない」と受け取ります。そのため普段以上にその人を警戒させ、常に最悪の事態に備えさせるので、深く眠れなくなります。また「闘争か逃走か」の状態に入るので、脳に「他の人は自分に敵意を持っているかもしれない」というシグナルが送られてしまいます。誰も助けてくれないのですから、油断するよりも警戒しておいた方が良いのです。狩猟採集民ならそれで命が助かったかもしれませんが、現代の私たちには悪い影響の方が大きくなります。周りから見ると、その人はとげとげしく、疑ぐり深く、思い切り嫌な人に見えてしまうことがあるからです。