学費準備は学資保険が最適か?

学費準備のために学資保険を利用するという人も多いと思います。学資保険は子どもの学費を準備するための保険です。保険料を支払っていくと子どもの成長に合わせて祝い金や満期学資金を受け取ることができます。

契約者(親や祖父母など)が亡くなったときは、その後の保険料の払い込みが免除となります。学資保険は保障と貯蓄がセットになっているのが特徴です。

学資保険のメリット

学資保険のメリットは計画的にかつ強制的に教育資金の準備ができることです。学資保険に加入すれば、保険料として決まったタイミングで自動的に引き落とされ、学費を貯めていくことができます。契約者の万が一のときでも予定通りの金額を受け取ることができます。

また、学資保険という名前がついていることで学費以外のことに使いにくいということもメリットです。銀行に貯めているとうっかり他の用途に使ってしまうこともあるかもしれませんが、学資保険であれば学費以外のことにはなかなか使いにくいでしょう。

たくさんの千円札の上に載っている角帽
写真=iStock.com/alexsl
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こんなはずじゃなかった! 学資保険の落とし穴

ただし、学資保険にはデメリットや注意点もあります。

学資保険は契約の際に子どもが何歳の何月何日に祝い金や満期額資金を受け取るかが決まります。この祝い金や満期金を受け取れる日が具体的に子どもが何歳の何月何日なのかをしっかり確認しておくことがとても重要です。よくあるのが、22歳満期や18歳に祝い金を受け取る契約にしてしまったケース。22歳は大学を卒業する年です。

22歳満期で満期金を受け取ってもすでに大学費用の大部分は支払い終わっているということになります。また、大学入学準備のために18歳で祝い金が受け取れると思っていたのに誕生日によっては入学費用の納入が終わったあとに祝い金が出るというケースも多々あります。大学受験は入学前からお金がかかります。

支払いに備えて学資保険に入ったのに毎回使えないということにならないよう、受験費用や入学費用の支払いに使える契約になっているかどうか、加入時にしっかり確認しましょう。

途中解約は損! 金額設定は慎重に

また、学資保険は途中で解約すると元本割れしてしまいます。加入するときは月5万円ずつ貯めよう! と意気込んで契約したのに途中で支払いがきつくなって解約してしまうと、解約返戻金は支払った金額よりも下回ってしまいます。預貯金やNISAであれば月々の金額を自由に変えることができます。学資保険の場合は減額をすることが可能な場合もありますが、その場合も元本割れしてしまうでしょう。貯めようという気持ちは大切ですが、保険料の金額設定は最後まで支払える金額をしっかり考えましょう。