二中はナンバー2都市にありがち

地元における進学校かどうかを示すため、北海道は北海道大学、東北地方は東北大学、関東・中部地方は東京大学、近畿・中国・四国地方は京都大学、九州は九州大学の合格者数を比較し、都道府県内の公立高校のなかでの順位を付けた。

【図表1】全国の「旧二中・三中」と都道府県内順位①
筆者作成
【図表2】全国の「旧二中・三中」と都道府県内順位②
筆者作成

旧二中については、旧一中がある都市(原則としては県庁所在地)のライバル都市にあるのが一般的で、設立当初の行政区域で同じ都市にあるのは、仙台第二(仙台市)と錦岡(金沢市)、高知小津(高知市)だ。

なかには、岐阜県高山市の斐太、熊本県天草市の天草のように、遠隔地で人口があまり多くない地域に置かれたケースもある。

城下町など県庁所在地以外の弘前、郡山、松本、彦根、大和郡山、首里(※)に旧一中が置かれたケースでも、旧二中は県庁所在地にあったとは限らない。沖縄県では県庁所在地の那覇に置かれたが、青森県では県下二番目の城下町である八戸、長野県も城下町の上田、奈良県では大和郡山と奈良が近かったので、南部の畝傍(現・橿原市)に置かれた。膳所も当時は大津市外だった。

※旧一中設置当時は首里市(現在は那覇市首里)

また、立川、日川(山梨市)、防府、脇町(美馬市)、育徳館(みやこ町)、大村、臼杵、川内などは、現在の都市規模から考えると少し意外なところにあるかもしれないが、その事情は後半に解説する。