Eメールが雑な若手社員
最近あるところで一緒に仕事をした若い人で、雑な仕事ぶりの目立つ人がいました。
たとえばEメールの文章です。Eメール文章や、その扱い方は、その人の性格を映し出します。
その人は1通のメールの中に、意味なく3つも4つも異なるフォントを使ってくる人でした。
宛名、本文、箇条書きの文、署名欄、すべて異なるフォントで、級数もバラついています。
宛名(受取人である私の名前や会社名)は、他のメールから、コピーペーストで貼り付けていると思われます。
本文もなぜこのフォント(または級数)なのかと思えるものがあったり、やたらと太字を使っていたり。
また、そうしたフォントなどの使い方に一貫性があるわけでもありません。
雑なところは、体裁にとどまりません。
大抵のEメールに書かれた情報は不十分で、ビジネスEメールとしての完成度が低いのです。
こうした人が作成し、添付してくる資料は、新入社員研修などで、わるい見本のサンプルとして、そのまま使えるものばかりです。
資料には、作成日、作成者名、ページ番号などが入っていたことはなく、用紙サイズも毎回異なります。前回はA4の縦組みで作成されたかと思えば、今回はなぜか同じような書類がA3の横組みで作成されてきます。もちろん印刷のサイズに合わせて作成するといった配慮などはありません。
私は長い間、この人の雑な仕事ぶりは、本人の性格の現われで、きちんとした仕事をするには能力が足りないのだと思っていました。
また当人は、気に入らないことがあると、すぐにキーッとなって怒る癖があるため、周囲は指導もできないのだろうと。
指示を受けていないことで正当化してしまう
それにしても、なぜ毎度こんな不完全な資料をつくり、その扱いもずさんなのか。不思議といえば、そうでした。
しかしあるとき、彼女が「指示待ち」なのだと気づいて納得したのです。
Eメール文章について言えば、フォントや級数を揃えるという指示は出ていない。資料に日付を入れるという指示もない。用紙サイズについても、作成者の名前についても同様と考えているのではないか。
本人は(失礼ながら)様々な面で雑なところが多く、性格もきついですから、気づきにくいのですが、彼女の仕事をこれほど雑にしているのは、本人が「指示待ち」であることが実は大きな原因でした。
彼女は、資料作成の不備を誰かに指摘されたら、「そんなこと誰からも指示されていませんけど」と返すのではないかと思えます。
気を回すことができず、仕事の質を上げることも考えませんが、それも「指示を受けていることではないから」と正当化してしまう。そんなところが、今日の「指示待ち族」の特徴として、彼女のような人材の言動に見て取れる気がするのです。