購入した金額より下がらない家
こうしたリスク回避のためにも不動産購入時に守るべきポイントが2つあります。
ルール1 購入した金額より、金額が下がらない家を買う。
ルール2 賃貸に出したときに、支払っているローンよりも家賃が上回る家を買う。
ルール1 購入した金額より、金額が下がらない家を買う
家に限らずほとんどのものは、「買った瞬間、値段が下がる」ようにできています。
たとえば最新のスマートフォンを買ったとします。そのまま開封しなくても、買い取り価格はどんなに高くても1~2割は安くなります。
そう、「誰かが所有した」瞬間、価値が下がるものはとても多いのです。
「新築物件」も同じです。
新築の物件を購入して、住むことなくそのまままた売りに出したとします。するとやっぱり、ほとんどの物件は1~2割近くは価格が下落する(希少性の高い立地の不動産は別。新築で購入しても価値が上がる物件もあります)。
さらに、新築の不動産の価格には、ゼネコン・販売会社の手数料が必ず上乗せされています。
一方、中古不動産は、木造でもない限り、極端に価格が下がることはあまりありません。
買ったときと同じ価格で売れる家は損
ちなみに、不動産の売買には、仲介業者に払う手数料、融資の手数料、契約にともなう印紙代などの高額の経費(物件価格の7~8%程度が一般的)がかかります。ですから、「買ったときと同じ価格で売れる家」では、実は損。
買ったときよりも安くしか売れない物件では、大幅な損失になり、結果として、住宅ローンで購入した家を売却しても、ローンだけが残るという最悪の事態になる可能性もあります。
というわけで、「新築物件は買ってはいけない(ごくひと握りの希少物件は除く)」が、家選びのルール1です。その理由は、いざ売りたいときに価格(これを「リセールバリュー」といいます)が下がってしまうから。
ごくひと握りの希少物件を見分ける実力と経験のない方は、新築か、中古か、どちらかでいえば、中古がおすすめです。