予想分配金提示型で隔月分配型が増える可能性あり

実際、2023年2月〜6月までの分配金は、次のとおりです。

2月 0円
3月 0円
4月 100円
5月 100円
6月 200円

運用成績によって、分配金が出ていない月があるのが分かります。

予想分配金提示型は、分配金の金額がいくらなのかがわかりやすいのも特徴です。

隔月分配型では予想分配金提示型の商品はまだ少ないですが、今後増えてくる可能性はありそうです。

確かに、元本の取り崩しが少なく、運用を続けながら分配金が受け取れるなら、お得に感じられるかもしれません。

しかし、予想分配金提示型であっても「複利効果が得られず効率的にお金が増やせない」「購入時手数料や信託報酬といった手数料が高く設定されている」といったデメリットがあります。

老後の生活資金の「足し」として運用するなら選択肢として「アリ」

資産形成層であれば、こういった商品には手を出さず、インデックス型投資信託を選びましょう。信託報酬が年0.1%程度と安い商品もあります。長期間かけて複利効果を得ながら資産をじっくり増やしたい方は、手数料がなるべく安い商品を選ぶのがおすすめです。

一方で、年金を受け取りながら生活している方で、運用しながら生活費の足しとなるお金も用意したいという場合には、選択肢としてはアリです。ただし、その場合でも、手数料や純資産総額に注意をして商品を選ぶことを忘れないでください。

頼藤 太希(よりふじ・たいき)
マネーコンサルタント

株式会社Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年にMoney&Youを創業し、現職へ。女性向けWebメディア『Mocha(モカ)』、YouTubeチャンネル『Money&YouTV』、Podcast『マネラジ。』、書籍、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力している。『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)など書籍90冊、著書累計150万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。