地域や社会も父親の育児分担をもっと呼びかけるべき

父親が家事育児を担ってくれれば母親にもゆとりが生まれ、子どもに対してももっと優しくなれて子どもにもいいはず、という声もある。また、今の大人についてはあきらめており、次世代に期待したいという意見もある。

また男性の育児への社会的な理解の必要性も訴えられている。

【回答S】夫は私が子育てや家事について手伝ってほしいことなどあれこれ言っても、あまり学ばない。心に届かないようで、誰か第三者の人が私の意見・気持を汲み取って夫に伝えてくれたら、少しは届くのかなと思ったりします。

【回答T】365日24時間子どもと一緒にいる私(母親)は幸せだとばかり言って家事育児の大変さをわかってくれない父親。誰か第三者の方から育児の大変さ・協力の大切さなど直接言ってくれたらなーと思う。男性の育児参加についての啓蒙活動をしてほしい。

【回答U】地域の子育て支援で、母+子のイベントはよく見かけるが、父+子または父だけのものが少なく、もっと増やしてもらいたいと感じる。夫婦ゲンカのほとんどは、家事育児のことであるので、他の家庭の状況を父同士で意見交換できる場を作ってもらいたい。

【回答V】父親に、妊婦や産後の母親の精神状態をもっと知ってほしい。子どもの健診を平日でなく、土・日に行い、積極的に父親が育児など参加できるようにしてほしい。
父親が皿洗いをし、母親が女の子の赤ちゃんを抱く
写真=iStock.com/Satoshi-K
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本音では嫁のキャリアを応援しない60歳オーバーの姑たち

男性の家事育児参加を阻む要因として、社会がまだ男性の家事育児を前提として受け入れていないことも指摘されている。また、父親側の親、特に母親(つまり子どもの祖母)の意識をあげる声もあった。年代が上の女性たちには性別分業の価値観が強く、夫婦で一緒に子どもを育てるという意識がないという嘆きだ。だがいま60代の女性にはほとんど選択肢はなく、「子育ては母親の責務」と自分を納得させるしかない世代だったともいえる。

【回答W】家事育児の負担は女性の方が圧倒的に重い。我が家では6:4の負担だが、「旦那さんがんばっているね」「旦那さんかわいそう」と言われてしまう。

【回答X】女性ができない時はマイナス評価だが、男性が育児や家事をするとプラス評価だと思う。トータルの評価点数は女性の方が多いのにずるいと思う。また、男性の両親(特に母)は仕事をしている女性に対して、がんばっている、うらやましいとプラスの声を外では言うが、いざ自分のムスコのヨメが働き、男性が育児や家事をすると、かわいそうとかばう。

【回答Y】働く女性への理解のあるフリをしているが、実際一番足をひっぱるのは60~70代の女性たちだと感じる。子育てが一番で、アイデンティティがそこにしかなかった50~70代の女性には、どれだけ言っても子育て以外の選択をもち、両立している人を受け入れられない。仕事場でも家でも女が男が、ではなく、親として、子どもを育てていると言ってほしい。