改革から1年経ち、本部役員の半分近くがパパになった
【遠藤】エントリー制に移行して1年が経ち、うれしかったのは、2023年度は本部役員12人のうち5人が男性になったこと。皆さん、フルタイムで働いているパパです。仕事している人が参加しやすい雰囲気になってきたという手応えはありましたが、お父さんたちが「やってみようかな」と行動してくれたのは、とても大きい変化。PTAはどうしても平日の昼間に活動するので、参加するのはお母さんがほとんどでしたが、今の時代、保育園の送り迎えはお父さんが来ているところが半分ぐらいなので、小学校のPTAもそうなるといいなと思っていました。
私は上ノ原小の副会長は引き継ぎをして交代し、2023年度は小学校の向かいにある神代中学のPTA会長を昨年に引き続きやることになりました。そして、中学校のPTAで臨時総会を開き、多くの会員から賛同いただけたので、こちらもエントリー制を導入します。小学校でやってきたことが評価されたのはうれしいですね。それが可能になったのも、「Hi!」という誰でも使える無料アプリがあったから。そうやって「テクノロジーで地域社会を変える」ということこそ、安東さんと一緒に大事にしてきた価値観です。
中学校PTAも自由参加になり改革が広がりつつある
【安東】そうですね。上ノ原小の取り組みがいろんなメディアで紹介されたこともあり、OpenDNAにも北海道から九州まで全国のPTAなどから問い合わせが来ています。
【遠藤】他にも近くの小学校のPTAから参考にしたいという要望もあり、じわじわと広がっていますね。上ノ原小は任意でPTAに加入している世帯が全体の9割。その中で「Hi!」をインストールしている世帯が7割ほど。年度始めに運用スタートした時より2割ぐらい増えました。よく「生徒数900人を超えるマンモス校だから保護者も多くて、挙手制でも成り立つのではないか」と言われますが、もっと人数の少ない学校でも、アプリの活用を周知すれば充分、可能だと思います。
そうでなくても、PTAのスリム化、保護者の負担を減らさなければいけないという課題を抱えているのはどこも同じ。改革は不可避だと思いますね。