女性は「地位よりお金」管理職の給料が低すぎる

日本人の実質賃金がここ30年上がっていないことが話題となっているが、給料の安さはやはり女性の昇進意欲にも響いているようである。

「女性活躍の推進を含め、D&Iを推進するために、弊害になっているのは?」(Q4)という設問では、女性は「給料が仕事に見合わない」という回答が最も多く、約4割。男性は約2割なので、かなり男女差がついたが、白河さんは「女性のほうがお金にシビアなのは確か。管理職のポジション、いわば『名』よりも給料という『実』を取る、というわけですね」と話す。

女性活躍の推進を含め、D&Iを推進するために、弊害になっているのは?

日本企業では必ずしも昇進=昇給を意味しない現実も影響しているという。昇進の第一段階である係長級では、役職手当が少ない一方、残業代が出なくなり、一般社員の頃より実質減給になるケースも少なくないからだ。

女性では2位に「働き方改革の浸透度の低さ」がランクインしているのに対し、男性の同順位の回答が「特にない」というのも対照的だ。

「働き方改革に関する関心度は女性のほうが圧倒的に高いということですね。まだまだ多くの男性は、妻がライフイベントをすべて引き受けてくれるので、働き方の変化に無関心でいられるということなのでしょう」(白河さん)