夜10時半からの飲み会についていけない

私が米国で働いていたときの話ですが、取引先を訪問すると、数年前まで、日本で大企業に勤めていたという日本人の方がいました。

その企業を退職され、米国に移住してこられたのですが、その理由は「(勤務していた)日本企業の慣行についていけなかったから」というものでした。

「みんなすごく忙しい。だけれど飲み会はやるわけ。みんなが仕事を終えると遅い時間になるから、飲み会がはじまるのは夜10時半からとか」

その人が「夜10時半から飲み会っておかしいでしょ! そう思いませんか」と訴えていたのを鮮明に覚えています。

「それで終電に乗れずに、みんなタクシーで帰るんですよ。でも翌朝8時には、全員がネクタイをして出社してきている。もうついていけないと思いました」と。

日本を離れた動機の一つとして、そんなエピソードを語られていました。

黄色いドアと青いドア
写真=iStock.com/mrgao
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大切にすべきは「職場での付き合い」か「自分の時間」

相談者の方は、現在悩んでおられると思いますが、「飲み会」というテーマを通じて、これから誰を友達とするのか、選択を迫られていると考えてみてください。

職場での付き合いを優先するのか、自分の時間を大切にするのかという選択です。

あなたが飲み会をする人たちと仲良くして、組織でうまくやっていきたいなら、とことん付き合いをすべきです。

本当はイヤでも、そこで出世をしたければ、飲み会がくだらないと言っている場合ではありません。率先して飲み会を盛り上げるくらいのつもりで、会社生活を送るべきです。

同じ職場でも、時間の経過とともにメンバーが変われば、そうした風潮も変わることがありますから、そのときまでと割り切ってというのも有り得るでしょう。

一方であなたが、飲みニケーションが大事と言う人たちでなく、もっと時間を大切にして、将来のために貴重な時間を使う人たち(あるいは、そういうご自分自身)と付き合いたければ、そのようにすべきです。