先生よりも調理員さんよりも「来賓」
極め付きは来賓のあいさつでした。
普段は学校に現れない議員など10人くらいの来賓の名前と肩書は、丁寧にゆっくり読み上げられました。
しかし、子どもたちと日常的にふれ合うであろう、教員たちの名前は超高速で発表され、用務員さんや非常勤の職員さんの名前はまさかの省略。給食を作ってくれる方とか、個別にあいさつタイムがあってもいいくらいなんだけど?! どんな人たちか知りたいんですけどー?!
今の私は、小学校生活が安全に保たれるためには、自治体や地域の方々の存在もめっちゃくちゃ大事だから、来賓というシステムが成り立ったことが理解できます。さらに裏事情として「来賓として出席する方々はその日の仕事を休んで来ているらしい」とか、時代の変化に対応しつつ伝統や風習を守りながら学校を運営していく立場の人たちの大変さも想像できるようになりました。
ただ、5年前は分からなかったので、30年ぶりくらいに「来賓」という言葉が耳から入ってきて、「なんか来賓が一番大事に扱われてないか? 子どもたちではなく?! 小学校ってそういうところなの?!」という感情がスパークしてしまいました。
「お知らせ“謎解き”」の攻略法
入学後も、小学校からの「お知らせ謎解き」に面食らうことになります。
例えば「保護者会のお知らせ」のプリントに「日程と持ち物」が書いてあるけど「開始時間」は書いてない、ということが普通にあるので、保護者は「開始時間」を自力で探さなければなりません。
お知らせ謎解きの正解は複数あります。多いのは「何時なのかは後日お知らせ」パターンと、「一緒に配った別のプリントの隅っこに書いてある」パターンの2つですね。私だけではなく、これは「小学生保護者あるある」のようです。
初心者はトラップにかかり、学校に確認の電話をいれてしまいます。私も正解パターンを知らなかったので、電話して聞いてしまったことがありました。職員や教員は保護者を相手に、謎解きをしようとも、わなにかけようとも思ってないはずなのに……。
そんなてんやわんやの中、息子が突発性発疹にかかったりして、テンパリすぎた私は注意散漫モードになってしまいました。このモードに入ると、けがをしたりして不毛な時間が逆に増えます。駐輪場で柱に頭をぶつけて、「あ、私の目から星とヒヨコが出てる……」って思うくらいフラついたりしました。危ない!
どこかに相談しないとヤバい!
完全に自分のキャパオーバー、これはもうどこかに相談しないとヤバい! と思い、先述の精神科を予約しました。
予約できるのは、早くて1カ月後の5月頭とのこと。ほかのクリニックを選んでいるあいだに1カ月経ってしまいそうと思ったので、その場で予約を入れました。
結局、5月の予約日当日になると、かなり落ち着きを取り戻していて、問題がない状態になっていました。予約をキャンセルしたほうがいいかな、と思ったけど、一応診察を受けることにしたのです。