人事業務をシステム化して社員の動向を把握

入社して2年の人事部人事企画兼HRBPチームの萩原佑一さんは、出社型の働き方からの転換を人事部という立場でどう捉えたのだろうか。

人事部人事企画兼HRBPチーム 萩原佑一さん
「地元のバスケチームに所属」人事部人事企画兼HRBPチーム 萩原佑一さん

「事業成長のスピードが速く、コロナ禍前とは事業フェーズもまったく違うので、在宅勤務になったから業務内容が変わったとは言いきれない状況です。以前は、全社員の顔がわかっていたし、現場に直接出かけることで、様子を把握できていましたが、今は社員数も増え、把握することは不可能。だから、人事部としても考え方を切り替え、フェイス・トゥ・フェイスにこだわるのではなく、いかにオンラインでマネジメント層や現場のキーマンを巻き込めるかがポイントになっています。

ただ、長引くコロナ禍で、1年ほど前からコロナ疲れなのかコンディションをくずす社員をみかけるように。出社ベースで働いているなら、『最近様子がおかしい』と気付けたこともリモートでは無理なので、社長とも相談して、コンディションを可視化するシステムを導入。2週間に1度、仕事や対人関係、健康について回答してもらい、変化が見られる人には保健師の面談を受けてもらうという方法で社員のコンディションを把握するように。

こういった取り組みを続けたおかげで、健康管理だけでなく、休職・退職する社員の傾向もデータで把握できるようになりました。退職する人は不満を口にしてくれるのでわかりやすいのですが、仕事に疲れて休職する人は、真面目で頑張り屋さんに多い傾向があり、直前まで気持ちを伝えてくれないことも。だからこそ、システムから得られるデータが大変役立ちます。オンラインで日本全国の社員とコミュニケーションが取れることを考えると、フェイス・トゥ・フェイスがすべてじゃないと感じるようになりました」

萩原さん自身、完全在宅勤務になってすぐ大阪に家族で引っ越した。和歌山に住む母親が孫にすぐ会える環境をつくることができたうえ、通勤時間がなくなったぶん、余暇には小学生から続けているバスケットボールを社会人チームに入って楽しんでいるそう。

「もし、完全在宅勤務にならなかったら、大阪に引っ越そうとは考えなかったでしょう。在宅勤務になったからこそ生まれた選択肢です。仕事でもプライベートでもWFA導入の恩恵を受けています」(萩原さん)