推薦された役員依頼を感じよく断る6つのポイント

最近のPTA役員の選出方法には、事前に推薦された人に電話を掛けて役員の打診をするところが多いようです。電話がかかってきた際に、感じよく断る6つのポイントを紹介しましょう。

① まずは、最後まで話を聴く

突然のPTA役員の依頼に動揺してしまうのも分かりますが「ダメです! 無理無理」とよく話を聞きもしないで断ると、相手は反発感情を引き起こして不愉快になります。まずは、慌てずに自分の主張をするのをグッと我慢し、相手の言い分を最後までしっかり聞く態勢をとりましょう。こうした傾聴姿勢を見せることで誠実さが伝わります。

② 労をねぎらい、声をかけてくれたことに感謝

次に、自分を認めて声をかけてくれたことに対して感謝やねぎらいのことばを述べて、相手の気持ちに配慮をすると、ネガティブな印象が緩和されます。

例)「私のような者にお声をかけていただいて大変ありがとうございます。/PTAのお仕事、お疲れ様です。ただ、今、残業や出張の多い職場で、仕事で手一杯なので、ご期待に沿うことができません。また別の形でお役に立てたらと思います」
③ クッション言葉で心理的な反発を和らげる

多くの保護者の皆さんが犯している失敗として多いのが「私、(仕事が忙しいので/介護があるので)できません!」と言い切ってしまう断り方。しかしこれは最もやってはいけない反感を買いやすいNGワードです。

そこで、心理的な反発を和らげるために、相手の気持ちを察するクッション言葉を入れるといいでしょう。

例えば、「ご期待に沿えず申し訳ございません」「せっかくお電話いただいたのにお力になれず申し訳ございません」「恐縮ですが、どうしても来年は責任を持ってお引き受けできない事情がありまして」という類の言葉を挟むことで、断るにしても、相手の意向を無下にせず、「できることなら協力したいが、どうにもならない」というニュアンスが伝わりやすくなります。ぜひ感情的にならず冷静な話し方で納得をしてもらいましょう。

④ 事情を伝える時には“代替案”を示す

断る時には、とにかく役員は無理だ、としっかりと意思表示することが必要ですが、その際に、「できません!」ではなく「私は今、○○なので役員をするのは難しいのですが、何か他のことでご協力ができればと思います」といった、断る理由+代替案にすると感じがよくなります。

重要なのは、「無理」と切り捨てるのではなく、協力したいのはやまやまだけど、今期はどうしても難しいと伝えることです。例えば、仕事を理由にする場合は、「来期大きなプロジェクトを抱えているので、どうしても時間が取れないんです」「今の職場、月の半分以上、出張で、正直体力的に自信がありません」など具体的に伝えて納得してもらうまで誠実に断り続けてみましょう。

⑤ 力量が無いと伝える

忙しい、時間がないと自分の事情ばかり主張するよりは、力不足だから「自分には役をこなす自信がありません」とお断りをするほうが柔らかい印象で断ることができそうです。

例)「人をまとめる役割は、私には向いていません、今回は遠慮させてください」
「大勢の前でお話しするのは苦手で、皆さんのご迷惑になるので、遠慮させてもらいたいんです」
⑥ 曖昧な返事はしない

断る意思は曖昧な表現にせず、はっきり伝えることです。例えば、「考えておきます」「ちょっと検討します」「家族に相談してみます」という曖昧な返事をしてしまうと、相手に期待を持たせてしまい断りにくくなります。

断る時には、最初に相談を持ち掛けられた時に「申し訳ありませんが、それは私ではいたしかねます」「残念ですがお引き受けできません」「ご期待に沿えず申し訳ありません」と依頼は受けられないとはっきり伝えましょう。

手で制止する女性
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