自分らしい選択が多様性を受け入れるきっかけに

子どものうちから「性」という、最も身近な多様性を正しく学び、受け入れること。それによって性別以外の多様性への視野も広がり、受容し、尊重する土壌となっていく。実際、このような経験をさまざまなシーンで培っている今の子どもたちは、「介護脱毛」ブームをうのみにして流されがちな中高年よりも、多様性を自然と受け入れているように感じられる。

今、われわれが直面しているのはハイスピードで進化し、これまでの常識が大きく転換しつつある世の中だ。極めて個人的な「体毛」をどうするかという問題でも「自分らしい選択」をすることにより、より幅広い多様性を受け入れられるようになるひとつのきっかけとなるのではないだろうか。

工藤 千秋(くどう・ちあき)
フリーライター