【困った人 B】他人とコミュニケーションがとれない

お悩み

話しかけても目を合わさない、反応も薄い、本当に伝わっているかどうかわからない人が社内にいます。仕事がスムーズに進まないこともあるので、もう少し心を開いてほしいのですが……。

原因

過去に裏切られた経験から警戒心が強くなった?

感情を表に出さない、口数が少ないなど、パーソナルスペースが広いタイプですね。このタイプの人たちは、生まれつき繊細で、まわりにすごく気を使う。気を使いすぎるしんどさから、まわりと関わらないほうが自分のペースでやっていける、楽しく過ごせるというふうにわかっているがゆえに、人と距離をとっていると考えられます。それで最低限の協調性が保たれればよいですが、協調性がなくて、ほぼコミュニケーションがとれないと扱いが大変で問題になってきます。

そういう人は、過去に人から裏切られた経験があり、今もまだ強い警戒心を抱いている可能性があります。過去の経験というのは、人それぞれですが、たとえばいい点数をとらないと親から褒めてもらえない、条件付きでしか愛されなかった、学生時代にいじめを受けて誰も助けてくれなかったなど。そういった経験があると、なかなか人を信じることができないので、警戒心を持ちやすく、人とあまりコミュニケーションがとれず、自分の殻に閉じこもりがちになります。

対処法

時間をかけて信頼関係をつくることをめざす

こういうタイプの人は、なかなか人を信用するのが難しいので、時間をかけて他人との関わりに安心感を持ってもらうことを意識しましょう。そのためには、こちらから相手の名前を呼んで挨拶する、ちょっとしたお願いをして、やってもらったら感謝を述べるなど、こちらが「あなたのことを受け入れていますよ」という姿勢をちゃんと見せることです。

また、このタイプの人は大勢のミーティングより、1対1で話し合うほうがラク。たとえば「毎週水曜日の午後3時から3時15分までは話す時間」として場を設けると、本人も内心困っているけれど、今まで言えなかったことを言えることもあって、心の距離が少しは縮まるだろうと思います。結局、こちらに対する信頼度が上がるように、やっていくしかない。それで相手が殻を破るまでいかなくても、コミュニケーション不足でミスが起こるのを防ぐことはできるでしょう。

コミュニケーションがとれないならとれないなりに、こちらから変えていかないと、何も変わらないということです。