カメラを通すオンラインは3割増しの表現でOK

「オンラインで緊張して話せない」のは、カメラに向かって話すから。オンラインでの注意ポイントは、「目線」「抑揚」「低く落ち着いた声」の3点です。

まず目線について。資料を見ながら話すと、下を向いてしまうので、台本はメモ程度に箇条書きにしておき、たまにチェックしながら目線はカメラへ。参加者の画像は画面上部に持っていき、目線の合うところに並べるのがコツです。その際は、熱心に聞いてくれる人に目線を合わせて話すと、リズムがつかめます。あらかじめ誰かにそういう役になってくれるようにお願いしておくのも手です。

またオンラインは空気が読めず、表情が3割減に。黙っていると無表情になり、ネガティブな印象を与えがちに。そのため、オンラインのときはいつもより3割増しの表現を意識。ただし大声を出すのはNG。耳ざわりで一本調子に聞こえてしまいます。ポイントは大声ではなく“抑揚”です。言葉に息をまぜると、抑揚がついてオンラインでも感情を伝えやすくなります。そして低く落ち着いた声で話すこと。この3つを心がければ、オンラインプレゼンは成功間違いなしです。

Case 3 思う以上にアガっていた?反応がいまいちだったオンラインプレゼン

構成=池田純子 イラスト=谷山彩子

永井 千佳(ながい・ちか)
トップ・プレゼン・コンサルタント、ウォンツアンドバリュー取締役

ピアノの演奏家を経て独立。経営者の個性や才能を引き出す「トップ・プレゼン・コンサルティング」を開発し、経営者を中心にプレゼン指導を行うほか、月刊「広報会議」で経営者の「プレゼン力診断」を連載中。著書に『緊張して話せるのは才能である』(宣伝会議)がある。