恋愛結婚市場にDXの波が到来

近年マッチングアプリ等のインターネットサービスを利用して知り合ったカップルが増加しており、相手に求める条件や自分のスペックがデータとして利用されるようになってきています(*5)

恋愛結婚市場にDX(デジタルトランスフォーメーション)の波が来ているといえるでしょう。

この新たな動きは、インターネットというバーチャルな空間を通じてパートナーを探す範囲が拡大したことを意味します。同時に、個人のスペックが情報として用いられ、結婚の取引としての機能が強化された可能性があるといえるでしょう。

(*5)国立社会保障・人口問題研究所(2022). 第16回出生動向基本調査

佐藤 一磨(さとう・かずま)
拓殖大学政経学部教授

1982年生まれ。慶応義塾大学商学部、同大学院商学研究科博士課程単位取得退学。博士(商学)。専門は労働経済学・家族の経済学。近年の主な研究成果として、(1)Relationship between marital status and body mass index in Japan. Rev Econ Household (2020). (2)Unhappy and Happy Obesity: A Comparative Study on the United States and China. J Happiness Stud 22, 1259–1285 (2021)、(3)Does marriage improve subjective health in Japan?. JER 71, 247–286 (2020)がある。