「失敗プロジェクト」を他責にしないで語れるか
会社として失敗した、大きな損失を出したプロジェクトの経験は、強調して書かないほうが無難です。
面接で質問された際に、失敗したことが知られ、失敗の理由を聞かれて「私はそれほど関わっていない」などと答えると「他責にしている」というマイナス印象を与えてしまう可能性があります。
応募者を不採用にする理由として、「他責にする傾向がある人物」という企業のフィードバックを聞くことがよくあります。慌てて責任逃れの受け答えをしてしまう事態を避けるため、最初から書かないほうがいいかもしれません。
ただし、失敗に終わったプロジェクトでも、そのプロセスの経験が応募先企業で生かせる場合はアピールしてもいいでしょう。面接では、失敗の理由を分析し、失敗を防ぐためのナレッジを語れるようにしておいてください。
職務経歴書の書き方のポイントをまとめると、
「職歴が多い場合、『強み』の部分を目立たせる」
「応募先企業が求めている人材像をつかみ、その要素を強調する」
これらを意識することで、書類選考通過率がアップするはずです。
構成=青木典子
1970年生まれ。93年リクルート人材センター(現リクルート)入社。2017年morich設立、CxOレイヤーの採用支援を中心に、企業の課題解決に向けたソリューションを幅広く提案。NPO理事や社外取締役・顧問等も務め、パラレルキャリアを体現した多様な働き方を実践。NHK「プロフェッショナル~仕事の流儀~」出演。日経オンライン等のWeb連載のほか『本気の転職』等著書多数。2022年2月、日経新聞夕刊「人間発見」の連載にも取り上げられる。二男の母。