上司の電話に出るのをやめてみる

これらの状況を回避するのにお勧めしたいのが、頻繁にかけてくる上司の電話に出るのをやめてみることです。たとえば電話がかかってきてもすぐには出ないで、いったん間を置いてから、メールやチャットで折り返すのです。

その際、「すみません、どうされました?」「○○の件でしたら、△△しておきました」といった感じで、応答の意思は示します。ちなみにメールやチャットの応答は必ずマメに返しましょう。そこを怠ると、やっぱり電話の方が手っ取り早いと判断されてしまうからです。

少しリスクはありますが、上司が徐々にメールやチャットでのコミュニケーションに慣れていってくれたらしめたものです。指示内容での言った言わないを防ぐことにもなりますし、部下がタスク管理を行う際にも、上司からのテキスト情報を流用できるので、業務効率も上がるはずです。

昭和上司の頻繁な電話にはすぐ出ず、あえてメールで返信する
図表=筆者作成

3. フワっと仕事を丸投げしてくる「マウント上司」

フワッと曖昧なタスクを丸投げにしてくる上司に遭遇したことはありませんか?

私は日系大企業に勤務していた頃は、ほぼそんな毎日でした(苦笑)。

そもそも上司との信頼関係が深ければ「もしかすると私への教育?」と解釈することもできますが、そこまでの関係が無い状態でフワッとした依頼だけが降りてくると、部下の方も困惑するでしょうし、配慮の無さから気持ちが離れていってしまっても無理はありません。ただ現実には、後者のタイプの上司の方が割合的に多いような気がします。

フワッとした依頼を投げられた側は、当然そこから依頼内容を深掘りしていく作業が発生します。その作業も、実現性や段取り、体制、注意点の洗い出しなど、多岐にわたります。上司の気まぐれから始まった、役に立つかどうか分からない仕事に、多くの時間が奪われてしまうのは耐え難いものです。