転職vs.副業、アフターコロナで必要とされる「稼げるキャリア」とは?
予想外に遅れている転職市場の回復
コロナ禍で先行き不透明な経済状況が続く中、転職市場はどのような動きを見せているのか。
転職エージェント・キープレイヤーズCEOの高野秀敏さんは、「大手企業の求人が予想以上に回復が遅れている」と分析。人材紹介大手3社の2020年度後期(10〜3月間)の実績では、転職紹介人数は3万60人、前年同期と比べても75.5%と落ち込んだままだ。
特にコロナ禍の直撃を受けた旅行、観光、飲食、ブライダル、交通、化粧品、建設などの業種は、業界全体の業績悪化が求人悪化に直結。
「全体的に採用抑制傾向の中で、IT系企業は人手が足りず、積極採用を推進。大手企業への転職もDX(デジタルトランスフォーメーション)やインターネット系は人材不足で、IT系キャリアを持つ人には狙い目です」(高野さん)
その中でも、女性役職者という肩書は、やはりどの企業にとっても採用のキラーワードとなっているという。女性役員・管理職登用を進めているが、その人材不足に悩む企業が多いのが理由だ。
「特にベンチャーは、CFOや経理部長などの役職者が圧倒的に不足しています。たとえば大企業の経理をやっていて、かつマネジメントスキルがある方であれば、そういう道にチャレンジしてキャリアアップを図るのも1つの方法です」(高野さん)