衆院選は大きなチャンスに
繰り返しますが、選択的夫婦別姓制度を導入するにあたり、社会システムを大きく変更する必要はありません。むしろ今、結婚した2人のうちの1人を強制的に改姓させることで、精神的なストレスだけでなく、改姓の手続きや名字の使い分けに大きなコストが発生しています。同姓を望む夫婦は夫婦同姓を、改姓を望まない夫婦は婚前氏続称を当たり前に選べる社会が、早く実現するよう願っています。
10月31日に行われる衆院選は、その大きなチャンスです。今までこの問題が解決されなかったのは、一部の国会議員が頑なに反対してきたからです。今度の衆院選では、必ず彼らに落選していただきましょう。そうすれば、反対する国会議員はいなくなり、制度はあっという間にできるでしょう。
衆院選に向けて、私は、選択的夫婦別姓に反対している候補者のリストを作成して公開しました。そして、このリストをより多くの人に見ていただくための活動、「ヤシノミ作戦」を展開しています。ヤシノミを落とすように彼らを落とそう、というものです。
投票の際は、どうぞこちらのリストをご参照ください。そして、ぜひネットで拡散してください。国会の中、そして自民党内部も、選択的夫婦別姓制度に賛成する議員で埋め尽くし、すぐに実現していただきましょう。私たちにはそれができます。この国の主権者は、私たち日本国民なのですから。
構成=藤岡 敦子
1971年、愛媛県出身。大阪大学卒業後、松下電工(現 パナソニック)を経て、97年サイボウズを設立。2005年より現職。3児の父として3度の育児休暇を取得。総務省、厚生労働省、経済産業省、内閣府、内閣官房の働き方変革プロジェクトの外部アドバイザーを務める。著書に『ちょいデキ!』(文春新書)、『チームのことだけ、考えた。』(ダイヤモンド社)、『会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。』(PHP研究所)など。