確かに、現在の状況で女性が管理職になることは、メリットが見えにくいと思います。でも、状況は刻々と変わっていくものであり、それにこだわって、自分の「本来の価値」を見失ってはなりません。きれいごとでなく、処遇面で「大損」をする可能性だってあるのです。
「診断テスト」は、キャリア選択において要注意な「変化に対する警戒心の強さ」について、あなたの現状をチェックするためのものです(あなたが「管理職になるのをためらっている」としたら、診断結果として示す4タイプの思考傾向の一部ないしは全部が、その気持ちを生み出している可能性があります)。
心の奥深くにある、根深いものではありますが、きちんと自覚し、粘り強く努力を重ねれば、正しい方向に変えることは不可能ではありません。悔いのないキャリア選択をするために、ぜひ診断テストにトライしてみてください。
「管理職にならない」と決めてしまう前にぜひ!
キャリア選択で失敗しないための「思考傾向チェック」
キャリア選択は、自由に、広い視野で行う必要がありますが、変化に対する警戒心が強いと、みずから選択の幅を狭くし、結果として選択に失敗することになりがちです。
そうした「失敗のしやすさ」には個人差があり、失敗しやすいかどうかは、その人の日常の思考傾向を見れば、ある程度推測できます。この診断テストは、質問文に対する回答結果をもとに、あなたの「失敗のしやすさ(のレベル)」と、これにもっとも強く影響を与える思考傾向とを推測するものです。ぜひトライしてみてください。
イラスト=丹下京子
1959年山梨県生まれ。東京大学文学部卒業後、産能大学経営開発研究所(当時)入職を機に、HRD(人材開発)に関する理論研究者・コンテンツ開発者としての道を歩み始める。独自の理論体系と、それに基づき構築された教育プログラムを企業、人材教育会社に長年にわたり提供。主な研究テーマは「思考システムとしての人間」。著書に『「不安」にならない練習』(小社刊)ほか。