シニアやママに大人気! ただの流行に終わらない?

目標は1年で5万本。ところが展示会で発表したところ、会期中に注文が殺到。一気に10万本まで増産した。いざ商品が市場に出てからも、5万本、10万本と増産しても追いつかない。工場を増やしても、常に在庫切れになる。100万本を超えて、さすがに数字を意識せざるをえなくなった、と小林さんは語る。

「数字から出発していたらできなかった」
「数字から出発していたらできなかった」

「もともと通勤時間が30分~1時間の都内のOLさんをターゲットにしていましたが、ふたを開けてみると65歳以上が20%超と、シニア層の方に買っていただいていた。子どもを持つママたちにも人気がありました。これで、ひょっとしたら流行りじゃなくて、ずっと長く愛してもらえる商品になるんじゃないかとイメージが切り替わりましたね」

定番の120ミリリットルに加えて、150ミリリットル、180ミリリットル、さらにスープボトルも投入。最近ではSDGsの観点から、ヨーロッパで人気に。国内でも給水スポットが増えてきた。世界中の人々が、当たり前にポケトルを持ち歩く日も近いかもしれない。

マーケッターはこの数字を見た!
DESIGN WORKS ANCIENT流 ヒット商品を生み出す3原則

※金額は税別です。
※数字は雑誌掲載当時のものです

文=池田純子 撮影=小林禎弘

小林 裕介
株式会社DESIGN WORKS ANCIENT 代表取締役

猶原 こころ
株式会社 DESIGN WORKS ANCIENT 企画部

堀田 結貴
株式会社 DESIGN WORKS ANCIENT 企画営業部