財務諸表の本質は「経営者の主張」と実感
当社は学習管理アプリ「スタディプラス」を軸に事業を展開しています。私の役割は財務管理や投資家対応、管理部門の統括など。幅広い業務の中で、日々様々なビジネス数字に接しています。キャリアは監査法人での会計士からスタートしましたが、元から数字が得意だったわけではありません。大学時代に会計士資格を取ったのも、得意だからではなく「女性が社会で活躍するには何か資格を持っていたほうがいいのでは」という思いからでした。
監査法人では、会計士には数字の裏に隠されたメッセージを読み解く力が必要だと痛感しました。顧客である経営者の方々がなぜこの数字を出してきたのか、資産をどう生かそうとしているのかを知るには、会計知識があるだけではダメなんですね。ビジネス数字は、物理や化学で扱う数字とは違って言語に近いもの。英語も、わからない人にとっては意味不明ですが、わかる人にはしっかり内容が伝わります。数字も同じだと気づいて以来、財務諸表の本質は経営者の主張なのだと思うようになりました。