業態の将来性を確認した
【中村】プロジェクトの目的は「お金を稼ぐこと」ではなくて、「この業態に将来性はあるか」「自分たちが楽しめ、お客さんたちに楽しんでもらえるか」の確認でした。あれほど多くの人に応援してもらえるとは思っていなかったので……嬉しいことなのですが、もう少し採算のことも考えておけばよかったです(笑)。
【國吉】正直なところ、人件費を含めたら大赤字でしたからね。発送にかかる労力と費用の見積もりが甘く、「1600セットも送るなんて絶対に無理だよ」と毎日泣き言をつぶやきながら作業していました(笑)。ただ、やってみて得られたものは、本当に大きかった。
【中村】単純なデリバリーだと「誰でもいいからご近所の方、買ってください」って売り方になってしまう。そうではなくて、「僕ら豚組が提供する“体験”だから買ってくれるお客様に、直接届ける」という売り方をするうえでも、Makuakeは相性が良かったなと。今後も、「“体験”の提供」という考え方をベースに、実店舗と通販、それぞれ豚組だからこそ生み出せるサービスを追求して、皆さんに届けていきたいです。その光明を見出せた今回のプロジェクトは、本当にやって良かったなと感じています。
同志社大学卒業後、2006年にサイバーエージェント入社。サイバー・バスほかゲーム子会社2社を経て、2013年マクアケの立ち上げに共同創業者・取締役として参画。主にキュレーター部門、広報プロモーション、流通販売連携関連の責任者として「アタラシイものや体験の応援購入サービス『Makuake』」事業拡大に従事。著書に『Makuake式「売れる」の新法則』