ブランド力の強みとECが鍵。中高価格帯アパレルは撃沈

小売業では急速にEC化が進んでいるが、「コロナはEC戦略を先行し確固たる自社ブランドを構築してきたZOZOやファーストリテイリング、ニトリホールディングスなどには追い風となりました。巣ごもり中にオンラインで服を買うとき、消費者がまっ先に思い浮かべたZOZOのひとり勝ちです」。

逆に対面販売が主流の百貨店はインバウンド特需が完全に消失し、打つ手がない。年末年始に感染拡大の第3波が到来、緊急事態宣言が再び出されたのも大きな痛手となった。

アパレル業界の苦境を象徴するのが、負債総額約139億円のレナウン倒産。「ECチャネルの自社育成に加えて、価格帯の差が業績悪化に直結しています。低価格帯のユニクロやしまむら、西松屋チェーンは絶好調ですが、中価格帯のユナイテッドアローズやワールド、高価格帯のオンワードホールディングスはかなり厳しいといえます」

▼【小売】“EC戦略の差が結果に。厳しい対面販売”

三越伊勢丹ホールディングス/ZOZO
コロナ禍でも強みを発揮したユニクロ、ニトリ