②周囲を巻き込む力がある
新人賞の評価は、個人の成績のみならず、所属する部門の成績とも連動しています。したがって、周囲の協力が不可欠です。周囲の協力を得るために大切なのは、次の「2つ」です。
1「新人賞を獲りたい」と公言する
「新人賞を獲りたい」と前向きな姿勢を見せなければ周囲は協力しません。新人賞を獲ろうと頑張っている新人と、そうでない新人がいたら、周囲は間違いなく、「頑張っている新人」を応援します。
2パート・アルバイトを大切にする
全従業員のおよそ3分の2は、パート・アルバイト・派遣社員(非正規雇用のスタッフ)です。支店・部門の成績を上げるには、パート・アルバイトの力が欠かせません。そのためには、「社員が上、パート・アルバイトは下」の上下意識をあらため、パート・アルバイトを尊重する姿勢が大切です。
深井玲那は、「パートさんと笑顔で接することを心がけていた」と話しています。
「齋藤さんから『パートさん、アルバイトさんは、私たちより長く仕事をしている先輩で、先輩の言うことを必ず聞くように』と教えていただきました。ですから、日々の人間関係の中で、パートさん、アルバイトさんに協力してもらえる態勢をつくることを常に意識していました。感謝の気持ちを忘れず、笑顔で接することを心がけました。齋藤さんも、日高さんも、私と同じ『ケア事業部メリーメイド立川』出身です。パートさんから『深井さんも、新人賞を狙っているんでしょ(笑)』と声をかえていただけたので、協力してもらいやすい環境だったと思います。新人賞を狙うのは、立川の伝統みたいな感じになっていますね(笑)」(深井玲那)
1948年山梨県生まれ。東京経済大学を卒業し、日本サービスマーチャンダイザー株式会社(現在の株式会社武蔵野)に入社。一時期、独立して自身の会社を経営していたが、1987年に株式会社武蔵野に復帰。1989年より社長に就任して現在に至る。2001年から中小企業の経営者を対象とした経営コンサルティングを展開。全国各地で年間240回の講演・セミナーを開いている。主な著書に『人材戦略がすべてを解決する』『新版 経営計画は1冊の手帳にまとめなさい』『99%の社長が知らない 会社の数字の使い方』(以上、KADOKAWA)、『4万人の社長・幹部がベンチマークした すごい会社の裏側(バックヤード)!』(あさ出版)、『儲かる会社のコミュニケーションの鉄則』(朝日新聞出版)などがある。