もちろんそれは海外企業が相手の場合にはさらに顕著になります。現状、日本は欧米の企業に比べてSDGsで後れをとっています。右にならえの日本企業に対し、欧米は頭がやわらかく行動的なんですね。現に16年、つまりSDGsが採択された翌年、スウェーデンのレジリエンスセンターでは、17の目標をウエディングケーキになぞらえた図で独自の理解を示しました。要は習うより慣れろ、机上の空論を繰り返すより一歩踏み出せ、といった感じでしょうか。もちろん彼らも実践しながらの試行錯誤はあったでしょうが、それこそがSDGsを自分ごと化して捉え、現実の羅針盤として生かすということにほかなりません。
言葉にするとややこしく、真面目に勉強すればするほど嫌いになってしまいそうな(笑)SDGsですが、これからのビジネスにおいてとにかく使える虎の巻だと考えれば、もっと気楽に、かつ振り回されることなくビジネスの発展に役立てられるはずですよ。
意外と知らない! SDGs用語集
SDGsの学びを深めるにしたがって、多くの用語が出てくることに気づきましたか? ここでは「これさえ押さえれば基本はOK!」の関連用語5つを簡潔に説明します。
CSR
Corporate Social Responsibilityの略で、「企業の社会的責任」を意味する。企業は自社の利益のみだけでなく、経済活動をすると同時に本業を通じて、社会や環境に貢献するという考え方に基づく。
ESG投資
これまでのように企業の業績だけでなく、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)への取り組みも判断材料とする投資。SDGsに取り組む企業はESGの評価が高まるとみなされることが多い。
Sustainable
Sustain(持続する)とable(~できる)から成り立つ単語で、意味は「持続可能な」。昨今は未来のことを考え、環境や社会に配慮したアクションを示すことが多い。
Social Business
世界的問題(貧困、環境保護、差別、教育など)の解決を目的としたビジネス。寄付金などに頼らず、経済活動を行うことで社会的支援を継続していくのが最大の特徴。
ISO
非政府機関International Organizationfor Standardization(国際標準化機構)の略称。本部はスイスのジュネーブ。ISOが定めた世界基準の規格は「ISO規格」といわれる。