いまさら聞けない、SDGsにまつわるQ&A
これからのビジネスにSDGsが大切なことがわかったところで、素朴な疑問を先生に直撃!
Q.SDGsが企業ブランディングに使えるって本当ですか?
A.ズバリ本当です! ビジネスチャンスになり、リスク回避にも役立ちます
SDGsがいわば「世界共通言語のようなもの」という説明はしましたが、これを活用すれば世界的視野が手に入り、ビジネスチャンスをつかむきっかけになります。
SDGsはすべてのチャンスとリスクを網羅していますから、それを照らし合わせれば企業の強みと弱みを新たに発見することができるのです。17の目標をもとに企業を分析して無形資産を洗い出せば、どのようにブランドイメージを構築すればよいかが明確になります。つまりそれは「自社らしさ」を最大限アピールするためにもってこいのツールになってくれるということです。
また、ブランディングにSDGsを活用するということは、企業独自の言葉ややり方で経営理念を説明していたときよりも、ずっと世界に伝わりやすくなるということでもあります。それはもちろん社外だけでなく社内に対しても同じこと。すると、外へのアピールだけでなく、社員全体の共通認識も強化され、企業の方向性が定まることにもつながるのです。このことからも、SDGsは多くの人の共感を呼ぶコミュニケーションツールともいえるのです。
Q.先進国である日本でもSDGsの取り組みは必要ですか?
A.長寿企業の多い日本にとって、世界と渡り合うための必須事項です!
ときに日本の有名企業は「すでに創業以来の経営理念があり、幅広く世の中に知れ渡っているのでSDGsは必要ない」といわれることがあります。ですが、このSNS全盛時代において、世界を視野に入れた場合はどうでしょう? また仮に、かたくなに日本国内だけに向けたビジネスを貫こうとしても、顧客となる人々の間にもSDGsの考え方は広まり続けていて、おまけに多様化が進んでいくのだとしたら、今までのやり方(言語)では通用しなくなる可能性があります。
企業として信念があるのならなおさら、その信念を貫くためにもSDGsという共通言語が必要! ときに社会課題に向き合う機会と責任のある長寿企業が多いわが国でこそ、SDGsを使い上手に発信していくべきです。また、SDGsは本業で活用することによって企業価値が上がります。腕のいい職人や素晴らしい社員のいる企業ならば余計に、モチベーションの向上にもつながるのです。