胸のザワザワの正体とは?

うまくいかないのは、心のノイズのせい。

急にそんなことを言われても、ピンとこないですよね。私も普段のカウンセリングでは、少しずつノイズを感じてもらうようにお話をしていきます。

山根洋士『「自己肯定感低めの人」のための本』(アスコム)
山根洋士『「自己肯定感低めの人」のための本』(アスコム)

この本を手にとってくださったあなたにも、「ノイズってこんなものか」と感じてもらえるように、順を追って話を進めていきましょう。

例えば、こんなことってないですか?

SNSで他人の投稿を見て「みんな充実している。自分はダメ」と凹んでしまう。逆に自分は投稿したいネタも見つからないし、あっても投稿するのを躊躇してしまう。「SNSうつ」なんていう言葉もあるくらいですから、割とよく聞く話じゃないかなと思います。

さて、こんなふうに凹んだり、躊躇したりしてしまうのって、なぜなんでしょうか? とてもわかりやすい例なので、あなたも察しがついているかもしれません。

「仲間とワイワイ活動して映える投稿ができる人はスゴい」と思っていたり、「自分の投稿に『いいね』がつかないと格好悪いし、叩かれたりするのがイヤだ」と思っていたりするからですね。

実はこれがノイズの一種。

なんだか胸のあたりがザワザワ、もやもやする感じって、ありませんか? そんなときはノイズがあなたの思考や行動を邪魔しています。

「なぜかうまくいかない状態」は変えられる

要するにメンタルノイズは、あなたがついやってしまう心のクセなのです。簡単な例なら他にいくらでも思いつきませんか?

好きな人に「うっとうしいと思われたらイヤ」だから、声をかけたり、LINEを送ったりできない。

友達に「いいやつだと思われたい」から、頼まれごとを断れない。実際にはそうとは限らないのに、つい考えてしまう。それがノイズです。こういうことが積み重なると「はあ、なんて自分はダメダメなんだ」と自己肯定感が低くなってしまいます。

胸のザワザワ、もやもやに、もし思い当たることがあるとしたら、ノイズが発動している証拠です。

いかがでしょうか?

ピンとこなかったノイズも、「まあ、こういうことならあるかも」くらいには感じていただけたでしょうか。

でもこれはノイズのほんの一部で、超入門編です。問題はここから先。人の心理や脳の仕組みはとっても複雑で、実はあなたがまったく無自覚で、考えてもみなかったようなノイズが、日常生活のいろんなところで発動しています。

でも安心してください。そのノイズを見つける方法はあります。そして、ノイズが見つかれば「なぜかうまくいかない」状態を抜け出す大事な一歩になるのです。

山根 洋士(やまね・ひろし)
心理カウンセラー

心のクセを直す「メンタルノイズ」カウンセラー(心理カウンセラー)。一般社団法人メンタルノイズ心理学協会チェアマン(会長)。大阪府出身。早稲田大学中退。両親の離婚、熱中していたスポーツの挫折、就職の失敗などを経て、情報誌編集者からノンフィクションライターとして独立。心理療法を学び、カウンセラーになる。著書に『「自己肯定感低めの人」のための本』、『なぜ、あの人には何でも話してしまうのか 心理カウンセラーのスゴイ「聞く技術」』(いずれもアスコム)などがある。