アメリカではフリーランスが36%を占める

アップワーク社の調査(「Freelance Forward:2020」2020年9月15日発表)によると、フリーランス人口は5900万人、米国の労働力人口の36%を占めている。この中には副業している人も含まれるが、このうちフルタイムの専門家は19年調査より8ポイント増加し、36%を占める。職種はコンピュータプログラミング、マーケティング、IT、ビジネスコンサルティングなどの専門家が50%を占める。

古賀社長は「10年でフリーランスが社員を逆転すると言われていたが、この勢いだとあと5年もかからないと思います。日本でもジョブ型人事の導入をはじめ、欧米と同じ方向に進み、フリーランスの働き方が主流になっていくと思う。たとえば以前は副業OKの大企業はほとんどありませんでしたが、今では優秀な副業人材を獲得するために自社の副業を解禁する企業も増えていますし、副業禁止だと優秀な人材が去っていく。フリーランスもOK、かつリモートワークもできる企業に優秀な人材が集まっていくでしょうし、こうした働き方を受け入れないと生き残れない時代になる」と指摘する。

また、コロナ禍のテレワークなど働き方が大きく変化する中で、働く人のキャリア意識も変化している。複数の企業と契約し、MEJの人事を担当するプロ人材の澤田清恵さんはこう指摘する。

「キャリアコンサルタントとしていろんな世代のキャリア相談をしていますが、コロナ以降、皆さんが今の働き方でいいのかと疑問を持ち、キャリアの棚卸しを始めています。私の友人でもかなりの人が都内を脱出し、地方に移住し始めている。地方で転職するのではなく、フリーランスになる人もいます。2020年になり、働き方の価値観がガラリと変わってしまいました。正社員という雇用形態の概念も徐々に薄れてくるのではと感じています」

日本のフリーランスはまだ7%だが……

では日本にフリーランスはどのくらいいるのか。内閣官房日本経済再生総合事務局の「フリーランス実態調査結果」(2020年2月10日~3月6日調査)によると、フリーランスは462万人。うち本業が214万人、副業が248万人。全就業者の7%程度にすぎないが、コロナ以降の在宅勤務の増加を契機にフリーランスが増えているとの調査もある。ソフト開発、データ入力、文章作成などの業務を仲介するクラウドワークス、ココナラ、ランサーズ、うるるの大手4社の主要サイトの今年4月以降の新規登録者数は各社前年比1.2~2倍に伸び、4社を中心とする国内サイトの1~6月の新規登録者数は100万人に上る(日本経済新聞 2020年6月24日付朝刊)。

じつは政府も成長戦略の目玉としてフリーランスの拡大を掲げる。「成長戦略実行計画」(2020年7月17日閣議決定)において「人生100年時代を迎え、若いうちから、自らの希望する働き方を選べる環境を作っていくことが必要である。ウィズ・コロナ、ポスト・コロナの時代の働き方としても、兼業・副業、フリーランスなどの多様な働き方への期待が大きい」と明記している。